赤ちゃんようこそ.com > 出産 > 難産ってこれが原因!?~おなかの赤ちゃん編

難産ってこれが原因!?~おなかの赤ちゃん編

赤ちゃんによって引きおこされる「難産」って?

そんなものがあるの!?と思った方がいるかもしれません。

「難産」を数字で表すと、初産婦は30時間以上・経産婦で15時間以上かかるお産はこれに分類されます。

つまり、順調に進まず何らかの人為的な処置が必要になるものを「難産」とよぶのです。

人為的な処置とは、陣痛促進剤の使用や帝王切開、吸引分娩、鉗子分娩などです。

もちろんこれはお母さんの受けとめ方によっても違ってきます。

時間がかからなかったお産でも、強過ぎる陣痛の症状が出たり、処置が必要になったりする場合もあります。

赤ちゃんが産まれてくる為に必要な3つの要素があります。それは「陣痛(娩出力)」「産道」「赤ちゃん(胎児)」。

この3つがうまく関わることで、スムーズなお産につながります。1つでも問題がおきると、「難産」となってしまいがちです。

今回は3つの要素の中の1つ「赤ちゃん」によって引き起こされてしまう可能性のある「難産」について解説します。

赤ちゃんってどうやって産まれてくるの?

おなかの羊水の中で、気持ちよさそうにぷかぷかと浮かんでいる赤ちゃん。ギュッと子宮収縮して陣痛が始まると、赤ちゃんも外へ出る準備を始めます。

以下は赤ちゃんが子宮をから産道を通っていくまでの正常な過程です。

① 子宮の入り口が完全に開いて、赤ちゃんの頭が下の方へ進むと、赤ちゃんはクルリと体を横に向ける。
② そのまま骨盤の中を通っていく時に、また体の向きを斜め下向きに変える。
③ その後完全に体を下に向けると、お母さんの恥骨に肩を引っかけて、赤ちゃんの頭がそのまま下向きの状態で外へ出る。お医者さんが「頭が見えてきましたよー」と言うのはこの時。
④ またクルリと体を横向きに変更。
⑤ 1番幅のある肩が出る。肩が出ると、あとは全身が出る。

いかがですか。狭い産道を通って産まれてくる赤ちゃん。
体の1番せまい部位から出られるように、なんと体の向きを4回も変えながら上手に産まれてくるんですよ。

「難産」ケース①:スムーズに産道を通れない

前に説明したように、赤ちゃんは狭い産道を通っていく為に、全身をなるべく縮めて小さくしたり、体の向きを変えたりしながら産まれてきます。

赤ちゃんが1番負担のかからない方法で産まれてくるので、何らかの異常があると、産道をスムーズに通ることができなくなります。

では、赤ちゃんが産道をうまく通れなくなってしまう異常には何があるでしょうか。

引用:メルクマニュア医学百科 図版参照

胎位(たいい)の異常

引用:メルクマニュア医学百科 図版参照

「赤ちゃんが逆子(頭位)だから帝王切開になった。」と聞くことがあります。これが胎位の異常です。

自然分娩を行うことができる条件として、おなかの中で赤ちゃんの頭は、子宮の入口側(下向き)になければなりません。

入口と反対の向きのことを逆子といいます。正期産では3~6%が逆子になるといわれています。

逆子の他に、赤ちゃんが子宮に対して縦向きではなく、横向きになるなどの異常な胎位もあります。

胎勢(たいせい)の異常

引用:トコちゃんベルト 図版参照

おなかの赤ちゃんの姿勢を意味します。

妊娠の後期になると、赤ちゃんはあごを引いて背中を丸め、手足をぎゅっと丸めて身体の前で組む姿勢が多くなります。

産道を通りやすくする為です。反対に頭が上を向いていたり足が伸びていたりすると、スムーズにお産がすすまずリスクもあり、帝王切開になる可能性が高くなります。

回旋(かいせん)の異常

赤ちゃんが産道を通るとき、タイミングに合わせて体の向きをクルリと変えながら産まれてくると説明しました。

この向きの変換も、適当にしているのではなくて、狭い産道をいかにスムーズに通っていけるか考えながら、全ての赤ちゃんが決まった方向へ向きを変えていくのです。

この体のクルリがうまくいかないことで、お産がすすまず「難産」となることもあります。

【参考URL】

「難産」ケース②:赤ちゃんが大き過ぎる……

出生体重が4000g以上の赤ちゃんのことを巨大児(ビックベビー)といいます。

おもな原因
  • 妊娠糖尿病や糖尿病を合併して妊娠した場合
  • 出産予定日を大幅に超えた場合
  • 妊娠中、お母さんの極端な体重増加
  • 肥満
  • 片親または両親の体格が大きい

赤ちゃんが大きくなり過ぎると、頭がお母さんの骨盤よりも大きくなったり(児頭骨盤不均衡)、肩幅が広くなったりすることなどが原因で産道を通れなくなり、難産となってしまうことがあります。

妊婦健診時のエコーで推定体重や頭の大きさを調べることができますが、それだけで難産になると決めることは難しいです。

「難産」ケース③:肩が引っかかって出られない

引用:ある産婦人科医のひとりごと 図版参照

これを「肩甲難産」といいます。お母さんの恥骨に肩が引っかかったまま、外に出てこられない状態です。

原因には産道の異常や、ケース①②の、赤ちゃんが産道を通る際の回旋の異常・巨大児などがあります。

ただし体重が正常範囲内の赤ちゃんでも、この肩甲難産になることが多いです。

難産のケースに当てはまるとどうなるの?

赤ちゃんのお腹の中での向きや、産道の通り方、体格が原因で起こる難産。

おもに、お産に時間がかかり過ぎてしまう「遷延分娩(せんえんぶんべん)」や、弱い陣痛が長く続く「微弱陣痛(びじゃくじんつう)」などが起こりやすくなります。

赤ちゃんの体の向きはお腹の外から触って確認できます。また、赤ちゃんの体重・頭の大きさなどは、エコーで推測することができます。

いずれも妊婦健診で医師や助産師がチェックしてくれます。

自然分娩が難しいと前もって分かった場合は、あらかじめ話し合いをして予定帝王切開になることが多いです。

また、自然分娩の途中から緊急で帝王切開になる場合もあります。

赤ちゃんが元気に産まれ、それをお母さんが笑顔で迎えてあげる為にも、不安に思っていることなどあれば、医師や助産師に相談しながらお産をすすめていけるといいですね。

【参考URL】

関連記事

  1. リスクだけではない!!35歳からの出産
  2. 難産からの脱出~促進剤や帝王切開などの選択
  3. 難産ってこれが原因!?~母親編
  4. 出生前診断の遺伝子検査で何がわかるのか知りたい
  5. お産後の痛みを軽くするためにできること~会陰マッサージの方法とおすすめのオイル~
  6. 前期破水は何が原因で起こるのか
  7. いつの時期まで逆子だったら帝王切開になるのか
  8. 逆子にはどのような分娩方法があるか知っておこう
  9. 早産予防のために自分でできること
  10. 妊娠・出産のための産院選び