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難産ってこれが原因!?~母親編

「難産」のイメージってある?

みなさんは「難産」という言葉から何をイメージしますか。

  • 産むのが大変そう
  • 痛みが強そう
  • 怖い
  • 薬をつかう、帝王切開をするなどのイメージ
  • 長い時間、痛みとたたかうイメージがある

など聞かれます。

ほとんどの方が、漠然とこのようなイメージを持っているのではないでしょうか。簡単にいうと「難産」とは、“正常な分娩ができない”ことをいいます。

では“正常な分娩”とは何か?逆に“正常な分娩ができない”とはどういうことなのでしょうか。

正常な分娩って?

引用:慶應義塾大学病院 図版参照

“妊娠38週~42週の間に自然に陣痛がはじまり、良好な陣痛が順調にすすむもの”“赤ちゃんが正しい体の向きで、帝王切開ではなく産まれてくるもの”

これを正常分娩といいます。

分娩にかかる平均的な時間は、初産婦で12~16時間・経産婦はその半分の6~7時間といわれています。お母さんも赤ちゃんも命がけです。

じゃあ正常じゃない分娩って?

“お母さん・赤ちゃんの生命に危険が伴う為、何らかの処置が必要になる分娩”です。

帝王切開

処置とは、人工分娩(帝王切開・吸引分娩・鉗子分娩・陣痛促進剤を使用するなど、人工的に操作したり介助を必要とする分娩)をいいます。

分娩時間が平均をはるかに超え、「50時間以上かかった」なんて方がいました。初産婦で30時間・経産婦で15時間以上かかると、「難産」といわれます。

「難産」の原因は2つあります。1つはお母さんによるもの。もう1つは赤ちゃんによるものです。今回は、“お母さんの身体的な問題や症状”が原因で起こる「難産」について解説します。

お母さん側が原因の「難産」には2つある

赤ちゃんが産まれてくる為に、“3つの要素”がうまく関わっています。
その3つとは

① 「陣痛(娩出力)」②「産道」③「胎児、胎盤」。

このうち1つにでも問題があると、分娩で何らかの問題やリスクが高まってしまいます。お母さん側が原因となるのは、①「陣痛」と②「産道」です。

【参考URL】

「陣痛」の異常で起こる「難産」ってなに?

おなかの赤ちゃんが出てくる為に、まず「陣痛」が始まります。

1時間の間に6回以上(約10分間隔)の痛みがくると、いよいよ陣痛開始。

これによって子宮口がどんどん開き、赤ちゃんの通り道をつくっていきます。

問題のある陣痛とは、強くなり過ぎる「過強陣痛(かきょうじんつう)」と、反対に弱いまま長く続く「微弱陣痛(びじゃくじんつう)」があります

(1)「過強陣痛(かきょうじんつう)」

子宮が過度に収縮し、陣痛が異常に強く長い時間続く

(おもな原因)
  • 骨盤が狭い:
    狭いと赤ちゃんの頭がなかなか通ることができません。この状態がつづくと、産道の抵抗が大きくなり過ぎて過強陣痛になります。
  • 産道が硬い:
    陣痛が起こることによって産道は徐々に軟らかくなり、赤ちゃんが出やすいよう変化していきます。これが硬いままのことを「軟産道強靭(なんざんどうきょうじん)」といいます。

これは高齢出産、特に高齢で初めて妊娠する人に多くみられます。この状態が続くことで①と同じく産道の抵抗が大きくなり、過強陣痛になりやすくなります。

  • 精神的・神経的なもの:
    不安な気持ちやパニックが大きいと過強陣痛になることがあります。

上記以外に、陣痛を促す「陣痛促進薬」の不適切な使用によっても起こります。大半はこれが原因となっています。

(治療)

必要に応じて鎮静薬や、陣痛をおさえる薬を使い、場合によっては帝王切開をします。

(2)「微弱陣痛(びじゃくじんつう)」

 

弱い陣痛が続くもので、お産が長引く遷延分娩(せんえんぶんべん)になりやすくなります。分娩の最初から始まるものと、最初は正常だったのに、途中から弱くなってしまうものと2つがあります。

(最初から続く微弱陣痛)
  • 子宮筋腫がある:
    筋腫は子宮の筋肉部分にできる為、子宮収縮がうまくできず、弱い陣痛となります。
  • 羊水が多い:
    6割が原因不明ですが、妊娠糖尿病の場合も増えることがあります。
  • 分娩経験が多い:
    子宮が伸びきって、子宮収縮がうまくいかずに起こります。
  • 子宮の皮膚が薄い:
    以前に帝王切開をし、その傷口の皮膚が薄くなってしまうことが原因になることがあります。
(途中から微弱陣痛になってしまう原因)
  • 精神的・神経的なもの:
    不安など精神的な理由から。
  • 産道が硬い:
    硬いままだと赤ちゃんがなかなか出てくることができず、途中で陣痛が弱くなってしまいます。
  • 子宮の疲労:
    陣痛が強くなり過ぎる「過強陣痛」によって子宮が疲れてしまい、途中から「微弱陣痛」に変わることがあります。
  • 分娩が長引くことによる、お母さんの疲労・衰弱:
    分娩が長引くことで、陣痛が弱くなることがあります。
(治療)
  • 点滴・催眠薬・鎮静薬を使う
  • 休養を促し、体力が回復するようにする
  • 必要に応じて陣痛を促す薬(陣痛促進薬)を使う

微弱陣痛は睡眠不足、尿・便がたまっていても起こります。定期的にトイレへ行くのもよいでしょう。

「産道」の異常で起こる「難産」ってなに?

  • 赤ちゃんの頭が骨盤より大きかったり、逆に骨盤が赤ちゃんの頭よりも小さ過ぎたりして、急きょ自然分娩を中止して、帝王切開になったという話はよく聞かれます。これを「児頭骨盤不均衡(じとうこつばんふきんこう)」といいます。

引用:たまひよnet図版参照

これって産む前に分からないの?と思うもしれません。

もちろんお腹の外から触って、赤ちゃんの頭の大きさと骨盤とのバランスを確認することはできます。

しかし正確にはX線を使い骨盤計測をしなければなりません。

ただ放射線の被爆を受けることになるので、以下のような場合に限って検査が勧められています。

① お母さんの身長が150㎝以下
② 巨大児が疑われる場合
③ 骨盤の変形が疑われる場合(過去の病気などで)
④ 以前の出産も「児頭骨盤不均衡」が原因で分娩時間が長引き、帝王切開になった

場合。

それぞれの出産ストーリー

出産って十人十色。「難産」に当てはまるような状態で出産をしても、それを「難産」と感じない人もいます。無事に赤ちゃんが産まれてきてくれれば、それが安産だと考える人もいてさまざまです。

難産についての知識を少しでも持つことで心の準備ができ、それは出産を乗り越えるエネルギーになるかもしれません。

【参考URL】

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