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知って安心!帝王切開のメリットとリスク

5人に1人が帝王切開で出産する時代。どんな妊婦さんにも、経過や状況によっては、帝王切開になる可能性があります。

帝王切開になるとお医者さんに言われ、にわかに不安になる方も多いでしょう。

しかし、経膣分娩(普通分娩)の途中でも、何らかのトラブルが起きて帝王切開に切り替えられることもあります。

手術である以上、リスクは伴いますが、メリットもあります。

両方を知っておけば、安心して出産に臨めるはず。ここでは、妊娠前・妊娠中から知っておきたい帝王切開のメリットとリスクについてお話していきます。

帝王切開になるケース

ママもしくは赤ちゃんに命の危険性があり、お医者さんが経膣分娩は難しいと判断すれば、帝王切開が選択されます。

あらかじめ手術日を決めて出産する予定帝王切開と、分娩前や分娩中に何らかのトラブルが起きた場合に行う緊急帝王切開があります。

経膣分娩ができることもありますが、赤ちゃんとママの安全性を考え、選択されることが多いケースをご紹介します。

引用:産婦人科専門医・周産期専門医からのメッセージ 図版参照 (クリックすると拡大します。)

予定帝王切開になる主なケース
逆子 頭が最後に出てくると、臍帯(さいたい)(へその緒)を圧迫して赤ちゃんに酸素が届かなくなると、危険な状態になるため
多胎妊娠
(たたいにんしん)
おなかにふたり以上の赤ちゃんがいると、ママへの負担が大きいため
巨大児 赤ちゃんの体重が4,000グラムを超えるビッグベビーで、ママの状態により経膣分娩が難しいと判断される場合
ママの持病など 妊娠前から糖尿病、心臓病、腎臓病などの持病があり、ママの体が経膣分娩に耐えられない可能性がある場合
ママが感染症 ヘルペスやエイズなど、性感染症にかかっている場合。赤ちゃんが産道を通るときに感染する恐れがあるため
児頭骨盤不均衡
(じとうこつばんふきんこう)
赤ちゃんの頭と、ママの骨盤の大きさがつりあわないと、赤ちゃんが骨盤を通り抜けにくいため
前置胎盤
(ぜんちたいばん)
胎盤が子宮の出口にかかったり、ふさいだりしていること。予定日前に出血などがあった場合は、緊急帝王切開に
子宮筋腫 筋腫の位置や大きさや状況により、帝王切開に
高齢出産 35歳以上で出産すること。ママの体力と状態による
帝王切開経験者 帝王切開経験者は、陣痛の際に子宮破裂の恐れがあるので、2回目以降も帝王切開になることがほとんど
緊急帝王切開になる主なケース
突然の出血 お腹の中で胎盤がはがれる常位胎盤早期剥離(じょういたいばんそうきはくり)、前置胎盤(ぜんちたいばん)で出血があったときなど
赤ちゃんの命にかかわる 赤ちゃんが酸欠になる胎児仮死(たいじかし)、赤ちゃんの心音が落ちたときなど
妊娠高血圧症候群の悪化 高血圧の他、肝機能障害、血小板の減少、溶血、さらに胎盤がはがれるなどの症状があるとき
出産に時間がかかる 赤ちゃんがなかなか出てこない、陣痛促進剤を投与しても子宮口が開かないなど

【参考URL】

こんなにあります!帝王切開の主なメリット

帝王切開の主なメリットをご紹介します。

赤ちゃんが安全に
産まれてこられる
帝王切開は、母子の安全性を最優先する出産方法です。
自然分娩しか方法がなかった昔なら助からなかった命が、助かることも多くあります。これが最大のメリットといえるでしょう。
予定が立てやすい お医者さんと相談して手術日を決められます。
出産予定日があらかじめわかるので、入院準備が計画的にできます。家族も都合がつけやすく、就業中の方の職場復帰プランも立てやすいです。
短時間で出産できる 出産の所要時間は、一般的には約1時間です。ただし、赤ちゃんやママの状態によって異なります。
健康保険が適用される 手術なので、健康保険が適用され、高額療養費の給付対象になります。出産前に限度額適用認定証を発行しておくと、退院時の精算が楽です。
医療保険の入院給付金、
手術給付金の対象になる
医療保険に入っていれば、入院給付金や手術給付金が給付されます。出産前に、保障や特約の内容を確認しておきましょう。
健康保険の適用と医療保険の給付により、出産育児一時金の範囲内でおさまるどころか、プラスになるケースも。

この他、母子同室の病院であれば、出産当日は赤ちゃんを新生児室に預けて休める、生まれたばかりの赤ちゃんの頭の形がきれい、会陰切開の痛みがない、予定帝王切開や緊急度が低い場合は、お医者さんの方針や赤ちゃんとママの状態により縦切開(縦切り)か横切開(横切り)か選べる、などのメリットもあります。

知っておきたい帝王切開の主なリスク

通常の手術と同じリスクと、帝王切開ならではのリスクがあります。

母体死亡率が経膣分娩より高い 帝母体死亡率は、経膣分娩の4~10倍とされています。
麻酔事故、感染症、癒着、
輸血などの可能性がある
ごくまれですが、通常の手術と同じく、麻酔薬による合併症、傷口からの感染症、多臓器との癒着の恐れがあります。出血が多い場合には、輸血を行う可能性があります。
赤ちゃんが呼吸障害を起こす
可能性がある
産道を通らずに産まれてくる赤ちゃんは、出生後、肺の中に羊水がたまったままで、一時的な呼吸障害になることがあります。
これを、新生児一過性多呼吸といいます。ほとんどの場合、酸素吸入により、1~3日で普通に呼吸ができるようになります。
血栓症(肺塞栓症)になる
可能性がある
術後は安静になるため、血栓ができる可能性があります。
手術時に血栓防止靴下を履く、術後、麻酔が切れたら手足をこまめに動かす、経過を観察しながら、早ければ手術の翌日から歩くなどの対策が取られます。
術後の回復が遅れる 経膣分娩よりも回復に時間がかかるため、入院期間が長くなります。
一般的に、経膣分娩の入院日数は産後5日なのに対し、帝王切開は7~10日です。
母体の回復を優先すると、母乳哺育のスタートが遅れることがあります。
ママが帝王切開での
出産体験を受け入れにくい
産院や地域のマタニティクラスなどでは、帝王切開については軽く触れるだけで、事前情報が少ないのが実情。
そのため、いざ帝王切開となると、赤ちゃんが元 気に産まれてきても、その体験を受け入れられず戸惑うママも。
周りの理解が得られなかったり、「帝王切開は楽」などの心無い偏見を持つ人がいたりして、さ らに苦しむこともあるようです。

では、経膣分娩は安全なの?

もちろん、経膣分娩にもリスクがあります。

臍帯圧迫による低酸素状態、回旋異常、脱臼や骨折などが起きると、産道を通ってくるときに赤ちゃんに負担がかかり、身体どころか命の危険にさらされることがあります。

ママに体力がなかったり、持病などがあったりすると、出産時の負担が大きくなり、ママも助からないかもしれません。

帝王切開は、赤ちゃんとママの安全を守るための、最高最善の選択なのです。

どんな出産方法であれ、出産は赤ちゃんにとってもママにとっても命がけ。そして、赤ちゃんに会える感動も同じです。

帝王切開でも、局所麻酔(部分麻酔)であれば、赤ちゃんの産声を聞くことができますし、赤ちゃんをお腹から取り出したあと、すぐに対面できます。

赤ちゃんが大きくなって、「ぼく(私)はどこから産まれてきたの?」と聞かれたとき、「あなたはここから出てきたのよ」と、傷跡を見せてあげられたら、ママが身体を張って産んでくれたことが、きっと伝わるでしょう。

どうか、赤ちゃんの安全のために、様々なリスクを乗り越えた自分に自信を持って、ママになってください。

【参考URL】

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