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妊娠中の葉酸摂取について~妊婦さんに葉酸が必要な理由と、葉酸の摂取量について~

「妊婦初期には赤ちゃんの為に葉酸を多く摂りましょう。」ということは、妊婦さんであれば、皆さんご存知だと思います。

妊婦さんが葉酸を必要としているということは、母子手帳にも書かれています。

でも、残念ながら母子手帳にはどのように、どれくらい摂れば良いのかということについては詳しく書いてはいません。

なぜ、葉酸を摂る必要があるのか?どのくらい摂る必要があるのかについて説明していきます。

妊婦さんは、なぜ葉酸を摂るように指導されるのか?

葉酸は体のあらゆる所に必要な大事な栄養素なのですが、妊婦さんにおいては、特に葉酸を摂るようにと産科の医師や、助産師から勧められるのではないでしょうか?

妊婦さんは、なぜ葉酸を摂った方がよいのでしょうか?

葉酸については平成12年に旧厚生労働省が「神経管閉鎖障害発症リスク軽減のための妊娠可能な年齢の女性等に対する葉酸の摂取に係る適切な情報提供の推進について」という通達を発しています。

厚生労働省が勧める葉酸摂取の概要

平成12年の旧厚生労働省の通達は、

  • 諸外国で葉酸の栄養補助食品を用いた研究で葉酸摂取は神経管閉鎖障害のリスクを低減することがわかりました。
  • 欧米諸国で葉酸摂取による神経管閉鎖障害の発症リスクの低減対策を行ったところ効果があったようです。
  • 日本も対策することになったので、保健医療関係者の方々は妊娠可能な女性に情報提供してください。

という内容です。

厚生労働省が勧める葉酸摂取に関する情報提供の内容

厚生労働省が、妊娠可能な女性に、葉酸の摂取について、提供をすすめている情報は

  • 妊娠を計画している女性は妊娠1カ月前から妊娠3カ月まで葉酸をはじめ、その他のビタミンを多く含む栄養のバランスをとれた食事が必要である。
  • 食品からの葉酸摂取に加えて、いわゆる栄養補助食品から一日0.4㎎の葉酸を摂取すれば、神経管閉鎖障害の発症リスクが集団として見た場合に減ることが期待できる。
  • 医療者の管理下以外では葉酸の摂取量は一日あたり1㎎を超えない方がよい。

の3点です。通達では、併せて、葉酸が調理によって損なわれやすいことや、葉酸の体内での利用率が栄養補助食品では85%なのにたいして食品中の葉酸は50%と見積もられることが説明されています。

神経管閉鎖障害はいつおこるのか?

引用:厚生労働省 図版参照 (クリックすると拡大します。)

神経管閉鎖障害とは脳や脊髄のもとである神経管がつくられる時に起こる先天異常です。

神経管の下部に閉鎖障害が起きると二分脊椎となり、上部に閉塞障害が起きると無脳症となります。

神経管の閉鎖は妊娠6週末で完成するため、神経管閉鎖障害のリスクを軽減するには、妊娠一カ月以上の前からの葉酸摂取が必要とされています。

アメリカではパンやシリアルなど一般の穀類加工食品に葉酸の添加を義務づけるなどの対策が行われているのですが、日本は諸外国と比較すると、神経管閉鎖障害の発現率が低い為、そこまでの対策は行われないできました。

妊娠に気がついてから葉酸をとっても遅い?

神経管閉鎖障害に限っていえば、妊娠に気付いてからの葉酸服用では遅すぎることになります。

妊娠中は赤ちゃんに必要な栄養は赤ちゃんに優先的に配分されるように身体の方が適応しているので、普通に食事をしている方は、赤ちゃんの障害については心配しすぎることはありません。

また、妊娠中の葉酸の摂取は、早産、胎児発育遅延、常位胎盤早期剥離、妊娠高血圧症候群などの産科合併症のリスクを減少させる可能性があることも報告されています。

葉酸って、そもそもどんな働きをするの?

葉酸は水溶性ビタミンの一つです。

ほうれん草の葉から見つかったので、葉酸と名付けられました。

葉酸は、細胞の原料となるアミノ酸や核酸を合成する際に必要な補酵素として働きます。

その為、葉酸が足りなくなると、細胞が正常に作られなくなります。ですので、葉酸不足になると、まず、細胞分裂が盛んな所で問題がおきます。

正常な赤血球を作ることができない、粘膜の健康状態を保てなくなるなどして、貧血や口内炎、舌炎、胃潰瘍などの原因になります。

そして、妊婦さんが葉酸不足になると、お腹の赤ちゃんの細胞分裂が正しく行われないために、先天的な病気を引き起こす原因になります。

【参考URL】

葉酸とうつ症状

また、葉酸の摂取量とうつ症状の関係にも明らかになってきています。

欧米諸国では、葉酸の摂取量とうつ症状の関係について様々な研究結果がでているようです。

そして、成人日本人を対象にした研究でも、葉酸摂取量が増えれば増えるほど、うつ症状の人が少なくなるという結果がでています。

理由は、まだ全部解明されてはいませんが、葉酸は、脳の神経系に関わり、気持ちをリラックスさせ、精神的に安定させる効果があるようです。

妊娠中は健康に過ごすためにも葉酸が必要

妊娠中は貧血になりやすいですし、ホルモンバランスが崩れる為、精神的にも不安定になりやすい時期です。

葉酸不足になると、これらの症状が更に悪化する恐れがあります。葉酸を充分に摂取することは、赤ちゃんの障害リスクを軽減するだけではなく、妊娠中にお母さんが健康にすごす為にも重要になります。

妊娠中の葉酸は一日どのくらい必要?

葉酸が身体の中で重要な働きをしていることを説明してきましたが、葉酸は一日どのくらい必要とされているのでしょうか?

厚生労働が策定した日本人の食事摂取基準では、成人女性の推定エネルギー必要量は一日200μg(0.2g)で、推奨量は240μg(0.24g)とされています。

そして、妊娠中は更に、必要量で200μg(0.2g)、推奨量240μg(0.24g)、授乳中は必要量で80μg、推奨量で100μg付加するようになっています。

成人女性の推定エネルギー必要量
一日 200μg(0.2g)
推奨量 240μg(0.24g)
妊娠中女性の推定エネルギー必要量
一日 200μg(0.2g)
推奨量 240μg(0.24g)
授乳中女性の推定エネルギー必要量
一日 80μg
推奨量 100μg

つまり、妊娠中は480μgの葉酸を摂ることが推奨されています。

妊娠の可能性のある女性は更に+400μg/日の葉酸が必要

そして、「妊娠を計画している女性、妊娠の可能性のある女性は、神経管閉鎖障害のリスク低減のために、付加的に400μg/日のプテロイルモノグルタミン酸の摂取が望まれる。」と注意書きされています。

葉酸ではなくプテロイルモノグルタミン酸と書かれているのがポイントなのです。なぜなら食品に含まれている葉酸はほとんどがプテロイルポリグルタミン酸だからです。

プテロイルグルタミン酸というのは葉酸です。「モノ」とは「単一の」という意味です。そして「ポリ」とは「複数の」という意味です。

モノグルタミン型とポリグルタミン型はどう違う?

引用:妊娠しやすいカラダづくり 図版参照 (クリックすると拡大します。)

食品に含まれている葉酸は複数のグルタミン酸が結合したポリグルタミン型です。

これが消化される際に、酵素で分解されモノグルタミン型となった後に吸収されます。

このポリグルタミン型からモノグルタミン型に分解される際に減ってしまうのです。だいたい半分くらいになるそうです。

そして、神経管閉鎖障害の発症リスクを軽減することができるのはモノグルタミン型の葉酸400μg(0.4㎎)なのです。

単純に、食品から摂取すると半分になると考えると、800μg(0.8㎎)分の葉酸をとらなければいけなくなってしまいます。

葉酸の摂りすぎはどんな問題があるの?

どのような栄養素も摂れば良いというものではなく、バランスや適正な量が必要です。葉酸は水溶性のビタミンなので、摂りすぎた分は尿と一緒にでてきますので、必要以上に蓄積するようなことはありません。

妊娠中に母親が葉酸サプリメントを摂取した際、胎児の喘息リスクがわずかに上昇しているという報告がありますが、今のところ、問題にはなっていないようです。

しかし、高用量の葉酸摂取はビタミンB12の欠乏の症状がわからなくなることがあり、悪化させる恐れがあるため、一日1mgを超えるべきではないとされています。

葉酸を食品でとると推奨量はどれぐらいの量?

葉酸を食品だけで摂るとどの位食べる必要があるのでしょう。葉酸はほうれん草などの葉もの野菜に多く含まれています。

キュウイなどのフルーツにも含まれていますし、納豆にも含まれています。

納豆は妊娠中に必要な栄養素がたくさん詰まったすぐれものです。

量をイメージしやすいように、納豆で説明します。納豆は、だいたい一パック50gです。これに葉酸がだいたい60μg含まれています。

妊娠中は、一日に480μgの葉酸をとることが推奨されていますが、納豆に換算すると一日8パック分の葉酸を推奨されているわけです。

野菜の栄養価は年々低下している

そして、気がかりなことは、野菜の栄養価が年々低下しているということです。

葉酸が多く含まれている葉ものの野菜は、今では旬など関係なく、年中摂れますし、化学肥料や農薬などを使って短期間で収穫することができます。

その分栄養価もぐっと減っています。

だからといって、食べる量が昔に比べ、増えているわけではありません。ですので、せっかく、野菜をたくさん摂るようにしても、思うように栄養が摂れていないことも考えられます。

必要な栄養を摂るには、なるべく旬の野菜を多く摂るようにし、有機栽培の野菜を選ぶようにするなど工夫する必要があります。

妊娠中の葉酸はサプリメントも使いながら上手に摂ろう

妊娠中は妊娠していない時の2倍の葉酸を摂る必要があります。

一日3食、葉酸たっぷりの食事をとったとしても、毎日コンスタントに必要量を摂るのは、大変です。

また、葉酸は料理の時の損失が大きいのも、くせものです。

そして、特に葉酸をたくさん摂らなければいけない妊娠初期には、つわりの症状などで、充分に栄養補給できない場合もあります。

そんな時は確実に葉酸を摂取できる葉酸サプリメントを使うことをおすすめします。

バランスよい食事を心がけ、さらにサプリメントで確実に葉酸を摂取

妊娠中に特に需要が高まる葉酸ですが、食品から摂取するのと、サプリメントから摂取するのとでは、利用率が違います。

また、妊娠前1カ月から妊娠3カ月まで摂取することで、お腹の赤ちゃんの神経管閉鎖障害のリスクを軽減するという研究結果がでている葉酸はサプリメントなどで摂ることができる、プテロイルモノグルタミン酸です。

ですので、妊娠中に推奨されている480μgの葉酸はなるべく食品からとり、更に葉酸のサプリメントで付加分の400μg摂取するというのが、葉酸のおすすめの摂取方法です。

妊娠中には葉酸だけではなく、ビタミン類・カルシウム・鉄分などの栄養素の必要量が増えます。

栄養はたくさん必要だけど、太り過ぎも良くないと、考えるだけでも、頭が痛くなってしまいそうですが、妊婦さんの為に作られたサプリメント等を利用しながら乗り切って下さい。

⇒こちらでは、サプリメントの選び方を解説しています。

【参考URL】

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