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妊娠中や産後に必要な栄養素「ω3(オメガ3)脂肪酸」の取り方

かつお、あじ、さばなどの青魚を食べると頭が良くなるという話が、よくきかれるようになりましたが、ご存知ですか?

これは青魚に含まれるDHAを摂取することで、脳の働きが活発になると言われているからです。

青魚に多く含まれるDHAやEPAは「ω3(オメガ3)脂肪酸」という脂質で、神経組織や網膜の重要な構成脂質です。

オメガ3脂肪酸は妊娠中に不足すると早産や低出生体重児出産のリスクが高くなるといわれています。

そこで、オメガ3脂肪酸の働きと摂取方法について考えたいと思います。

オメガ3(ω3)脂肪酸って何?

オメガ3(ω3)脂肪酸は多価不飽和脂肪酸の一つです。多価不飽和脂肪酸にはオメガ3(ω3)脂肪酸とオメガ6(ω6)脂肪酸があります。

それぞれ、n-3系脂肪酸、n-6系脂肪酸とも言います。どちらも、必須脂肪酸といって体内で作り出すことはできません。

オメガ3脂肪酸としてドコサヘキサエン酸(DHA)エイコサペンタエン酸(EPA)などがあり、オメガ6脂肪酸としてリノール酸があります。

  • オメガ3脂肪酸
    魚由来:DHA、EPA、DPA
    植物由来:α(アルファ)―リノレン酸
  • オメガ6脂肪酸
    リノール酸

オメガ6脂肪酸に比べ、オメガ3脂肪酸は摂取不足が心配

オメガ6脂肪酸も胎児発育のため、妊娠してからは、妊娠していない時に比べ、一日1g多く摂取したほうが良いとされておりますが、キャノーラ油などに含まれており、現在の日本人の食事で不足することはまずないといわれています。

一方、魚に多く含まれているオメガ3脂肪酸は、最近、魚を食べなくなってきたため、摂取不足が心配されています。

妊婦さんがオメガ3脂肪酸の摂取不足になったらどうなるの?

2002年にBMJ(イギリス医師会雑誌)で発表された研究によると、魚介類由来のオメガ3脂肪酸の摂取量が0.146g/日以下の妊婦は、早産あるいは低出生体重児を出産するリスクが高いそうです。

これは、オメガ3脂肪酸の一つDHAに子宮を収縮させるプロスタランジンのバランスを整える働きがあることが関係しているといわれています。

またDHAは胎盤を通って、お腹の赤ちゃんに移行し、脳や網膜の神経細胞の材料となります。

そのため、妊娠後期にお母さんがオメガ3脂肪酸をどれだけ摂取するかが、赤ちゃんの脳や視神経の発達に影響するといわれています。

最近では、オメガ3脂肪酸の摂取は赤ちゃんのアレルギーの低減にも影響しているのではないかと言われています。

そもそも、オメガ3脂肪酸はどんな働きをするの?

オメガ3脂肪酸は妊婦さんでなくても、ある程度摂取しておいた方がよいとされる栄養素です。オメガ3脂肪酸がどんな働きをしているのか見てみましょう。

オメガ3脂肪酸の一つ、DHA(ドコサヘキサエン酸)の働き

DHAは固まりにくいという性質があります。

その為、DHAが細胞に取り込まれると、細胞がしなやかになります。

ですので、DHAが神経細胞の膜にたくさんあると、神経細胞がしなやかになり、脳内の情報伝達が活性化されます。

また、赤血球などの血液中の成分に取り込まれることで、血液中の成分を軟らかくし、流れやすくしてくれます。

更にDHAは肝臓から中性脂肪を血液中に分泌するのを抑える働きもあります。

またDHAは精液や脳、網膜のリン脂質の成分でもあります。DHAにはアレルギーを促進する物質を阻害する働きがあることや精神を安定させる効果があるということもわかってきています。

オメガ3脂肪酸の一つ、DHA(ドコサヘキサエン酸)の働き
  • 血流を良くする。
  • 視力を回復する。
  • 記憶力や判断力を良くする。
  • アレルギーを予防する。
  • ストレスを緩和する。
オメガ3脂肪酸の一つ、EPA(エイコサペンタエン酸)の働き

DHAと共に青魚に多く含まれるEPAは、DHAと良く似ているのですがDHAと違って、有害物質が脳に入らないようにしてくれる血液脳関門を通ることができません。

ですが、EPAもDHAと同じように血流を良くしてくれますし、アレルギーを緩和する働きもあります。

特に、血液をサラサラにして血栓を出来にくくする血小板凝集抑制効果がDHAより優れており、医薬品としても使われています。

オメガ3脂肪酸の一つα(アルファ)―リノレン酸

アルファリノレン酸はエゴマやしそなどに含まれており、体内でDHAやEPAに変換されます。

ですので、DHAやEPAと同じような効果があります。

変換率は10~15%程度と言われています。魚には、水銀やダイオキシンなどの有害物質が含まれていることや、世界的に魚資源が不足していることから、植物由来のアルファリノレン酸が注目されています。

オメガ3脂肪酸の一つDPA(ドコサペンタエン酸)

DPAはアザラシの油やマンボウの肝油に多く含まれており、青魚にも多少は含まれています。

EPAを強力にしたようなものです。

アザラシを食べる習慣のあるイヌイットが野菜を食べないのにも関わらず、心筋梗塞などの病気が少ないことに注目し、発見されました。

残念ながら、健康食品等では見かけますが、積極的に摂取するのは難しいようです。

オメガ3脂肪酸の摂取は妊娠中に起きやすい合併症の予防になる

妊娠中に起きやすい合併症に妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病がありますが、オメガ3脂肪酸の摂取はどちらの合併症も予防する効果があります。

妊娠高血圧症候群の予防

妊娠高血圧症候群は妊娠中に血圧が高くなる病気です。

オメガ3脂肪酸は、血液をサラサラにして、血管を軟らかく保つ効果がありますので、血液が流れやすくなり、血圧をさげる効果があります。

妊娠糖尿病の予防

引用:気になる病気と症状辞典 図版参照

妊娠糖尿病は妊娠中にインスリンが働きにくくなり、血糖値を一定内に収める能力が低下して、糖代謝異常となってしまうものです。

オメガ3脂肪酸を摂取することで、インスリンの感受性が高まることが、さまざまな研究でわかってきています。

ですので、オメガ3脂肪酸を摂取することは妊娠糖尿病の予防にも効果があるといえます。

オメガ3脂肪酸の摂取は産後にも良いことがたくさん

産後のストレス緩和

産後はホルモンのバランスが急激に変化することや、授乳など育児に適応していく過程でのストレスなどによって、精神的に落ち込み易くなりますが、オメガ3脂肪酸にはストレスを緩和する働きがあります。

産後の視力低下を回復

理由ははっきり解明できていないようですが、産後には視力が一時的に低下する方が多いようです。

オメガ3脂肪酸を摂取することは視力を回復させる効果もあります。

産後の血栓予防

産後には妊娠していない時に比べ、血栓ができやすくなります。産後は血栓性静脈炎や深部静脈血栓症といった命の危険もあるような病気のリスクも高まりますが、オメガ3脂肪酸の血液サラサラ効果で予防することができます。

【参考URL】

オメガ3脂肪酸は母乳から赤ちゃんに供給される

妊娠後期にどのくらいオメガ3脂肪酸を摂るかが、赤ちゃんの脳や視神経の発達に影響すると述べましたが、赤ちゃんは産まれた後は母乳からオメガ3脂肪酸を摂取しています。

平成24年に消費者庁が行った栄養成分に対する機能性評価では、オメガ3脂肪酸のDHAやEPAが「乳児の成育・行動・視覚発達補助」に効果があることについて「機能性について肯定的な根拠がある」としています。

また、厚生労働省は授乳婦がオメガ3脂肪酸を十分含む母乳を分泌できる量の目安量を1.8g/日としています。

オメガ3脂肪酸はどのように摂ったらよいだろう

オメガ3脂肪酸が妊婦さんにとっても、産後にも必要な栄養素であることはわかりました。では、どのように摂取していくと良いのでしょう。

オメガ3脂肪酸は主に青魚に含まれるDHAやEPAとエゴマやしそなどに含まれているアルファリノレン酸があります。どれが、特に優れているというものでもないので、それぞれを、バランス良く上手に摂ると良いでしょう。

オメガ3脂肪酸を青魚から摂ろう

オメガ3脂肪酸のDHAやEPAは、さんま、いわし、あじ、さば、まぐろなどの青魚に多く含まれています

そして、DHAEPAは青魚の頭の部分や、目の後ろの脂身に特に多くふくまれています。

残念ながら、まぐろについてはメチル水銀の濃度が高いので妊婦さんや幼児は週に1回以内(80g)にするようにと厚生労働省は指導しています。

ツナ缶詰については通常量食べても問題ないとされています。さんま、いわし、あじ、さば等は特に問題ないとされていますが、特定の魚を偏食することはやめた方が良いでしょう。

オメガ3脂肪酸を植物油から摂ろう

オメガ3脂肪酸のアルファリノレン酸はくるみやエゴマ、しそなどに含まれています。摂取しやすいのは植物油です。

ごま油やしそ油などが売られていますが、最近、注目されているのは亜麻仁(アマニ)油ではないでしょうか。亜麻という布繊維の原料となる植物の油です。

亜麻仁(アマニ)油にはアルファリノレン酸の他に食物繊維やポリフェノールの一種のリグナンという成分も含まれているので、便秘や美容にも良いということで注目されているようです。

アルファリノレン酸は酸化しやすく、熱に弱いので、これらの植物油はドレッシングとしてサラダなどにかけて食べることをお勧めします。

オメガ3脂肪酸をサプリメントから摂ろう

オメガ3脂肪酸を確実に摂取するのには、サプリメントのような栄養補助食品で補うというのもお勧めです。

妊活中や妊娠初期に必要な葉酸と一緒にDHAやEPAが摂れるようなものもありますし、妊娠後期や授乳期に、DHAやEPAのみを補うこともできます。

サプリメントはあくまでも補助的なものですので、普段の食事でバランス良い栄養を心がけることを忘れないでくださいね。

オメガ3脂肪酸が摂れるおすすめレシピ

ブリ大根の梅風味

輪切りにした大根を下ゆでし、ブリはお湯をかけてざるにあげておきます。

フライパンで、水・酒・醤油・砂糖を混ぜたものに長ねぎの青い部分を入れて煮立て、ゆでた大根、ブリの切り身、輪切りにした生姜、種をとった梅干しを入れて、煮込みます。

DHAは酸化されやすいので抗酸化作用のある梅干しと一緒に摂ることで、しっかりと摂ることができます。

さんまのかば焼き丼

ご飯に缶詰めのさんまのかば焼きをのせ、しその葉を小さく刻んだものとゴマ、梅肉をのせ、おこのみでマヨネーズをかけるだけ。

しその葉を刻ます、しその葉でご飯とさんまのかば焼き、梅肉を手巻き風にくるんで食べてもおいしいです。

ツナとアボガドのサラダ

ノンオイルのツナ缶と一口大に切ったアボガドを亜麻仁油とレモン汁で和え、醤油をすこしたらすだけ、フランスパンと食べるととてもおいしいです。

コーンや豆類を加えて、メイソンジャーサラダにするのもお勧めです。ツナや亜麻仁油でオメガ3脂肪酸を摂ることができます。

そして、アボガドに含まれる葉酸も妊娠期にはできるだけ摂取したい栄養素です。

オメガ3脂肪酸を摂って御家族みなさんが健康に赤ちゃんを迎えよう

妊娠期はお腹の赤ちゃんの為にも、必要な栄養はしっかり摂っておきたいものです。とはいえ、体重は増えすぎるわけにいきません。

ですので、サプリメントなども利用しながら、上手に栄養のバランスを整えていきましょう。大事なことは関心をもって食生活を整えるということです。

オメガ3脂肪酸は葉酸や鉄分・カルシウムなどと共に、妊娠中や産後に特に摂っておきたい栄養素です。

そして、オメガ3脂肪酸は、中性脂肪が気になるお父さんや血圧が気になるおじいちゃん・おばあちゃんにとっても、是非、摂って欲しい栄養素です。

妊娠を機会に御家族みなさんがより健康的な食生活を送ってください。

【参考URL】

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