妊娠初期の痔

「痔」。妊婦のおよそ7割が経験すると言われている症状です。

妊婦の痔と言えば、妊娠後期のお腹の圧迫によるうっ血で起こる痔や、分娩時にいきんだ事によりできる痔等がよく聞かれますが、実は妊娠初期にも痔は起こります。

そもそも痔とは

引用:苗吹中央病院 図版参照

妊婦に起こりやすいと言われている痔には2種類あります。

「いぼ痔」と「切れ痔」です。いぼ痔は肛門付近の血流が悪くなることにより血管の一部がしこりになっている状態で、肛門の外側、内側どちらにもできます。

切れ痔は、裂肛とも言い、その名の通り肛門付近が切れて傷ができている状態の事です。

妊娠初期の便秘と痔

妊娠するまで便秘とは無縁だったという女性が、妊娠した途端に便秘になったということはよくあります。

妊娠するまでは、食事やスポーツ、趣味等、自由にできていた事が、妊娠したことにより多くの制限が出てきます。

特に妊娠初期は色々な事に大変過敏になる時期です。

トイレで強く気張る事すら、お腹の赤ちゃんに悪影響があるのでは?力を入れ過ぎた事で流産に繋がってしまうのでは?等と悪い方へ考えてしまい排便する力を抑えてしまう事もあります。

また、せっかく便意を感じても、外出先のトイレは不衛生だから使いたくない。どこか別の綺麗なトイレで排便したい。自宅でゆっくり排便したい等、様々な理由でせっかくの便意を我慢して便秘になってしまい、腸や肛門が傷付き痔になってしまうのです。

便秘を解消し痔を防ぐ~水分摂取

便秘が痔へと繋がる原因だとわかったところで、では、便秘を解消するには何をすればいいのでしょう。

まずは食生活の見直しです。

悪阻で思うように食事ができない人もいるでしょうが、水分をしっかり摂る事が基本です。

水分を摂る事は便を軟らかくし、便通をよくします。

また、好きな飲み物をゆっくり飲む事はリラックス効果にも繋がり、ストレスの軽減にも役立ちます。

但し、飲みやすいからと、冷たい飲み物ばかりを飲むことはお薦めできません。

冷えは血流を悪くし、痔を悪化させてしまうからです。常温もしくは温かい飲み物をゆっくりと飲みましょう。

便秘を解消し痔を防ぐ~食物繊維

食物繊維を多く含む食品を摂る事も便秘解消には大切です。食物繊維には2種類あります。

「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」です。

この2種類の食物繊維をバランスよくうまく摂取することが便秘解消、便秘予防に大切です。

では、大きく分けてどんな食材があるのでしょうか。

水溶性食物繊維の代表格は、海藻類(わかめ、こんぶ、ひじき等)、こんにゃく、リンゴ、きのこ類等。不溶性食物繊維の代表格は、穀物類、豆類、野菜等。

これらをバランスよく食事に取り入れることで便が軟らかくなり、便秘を解消し痔を予防します。

【参考URL】

便秘を解消し痔を防ぐ~ストレスフリー

ストレスも便秘と痔の大敵です。ストレスと便秘と痔は深く繋がっています。妊娠という慣れない環境への緊張、周りからの言動、悪阻、妊娠そのものに対する不安。

妊婦はストレスが次から次へとやってきます。ストレスが溜まってくると、脳の交感神経が刺激され、腸に指令が下ります。

その指令によって、腸の働きは鈍くなり、便は腸内に留まり、水分が行き渡らなくなり、結果、便秘になってしまい、痔を引き起こす原因になるのです。

ストレスを無くすということは難しい事ですが、できるだけストレスを溜めないようにしましょう。

それでも痔になってしまったら

頑張って便秘対策をしていても、痔になってしまう事はあります。それが、どんな痔なのか。

肛門に違和感があるだけなのか、痛みは、出血は、痔の症状は実に人それぞれです。

妊娠初期に初めて痔になったという人は、痔に気付かずトイレで紙に血が付いて驚くことがあるかもしれません。

それが肛門からの出血なのか、膣からなのかわからず、尚更不安になり、もしかしたらお腹の赤ちゃんに何かあったのでは、と焦ってしまう事も。

そんな時は焦らず、もう一度紙でお尻を拭いて確認してみましょう。肛門からなのか、膣からなのかは落ち着いて拭いてみればわかります

初期の痔の出血なら、肛門を拭くと赤い鮮血が少量付きます。痔の出血であるとわかっても、安易に市販薬には手を出さず、まずはかかりつけの産婦人科の先生に相談しましょう。

痔と言えば肛門科が専門ですが、妊娠初期に肛門科に行くのは抵抗があるものです。産婦人科の先生は痔になった妊婦を数多く診ておられます。妊娠初期に使用しても良い軟膏等を出してくれます。

痔とうまく付き合っていくために

しかし痔は、軟膏を塗ってすぐに完治するものではありません。治ったように見えて、またすぐに再発してしまうのもまた痔です。

ですがそれも出産までの我慢です。出産が終われば、色々な薬を使えますし、酷い場合は肛門科等の専門科で手術等の外科的処置を施していただく事もできます。

それまでは、痔とうまく付き合っていくために、できることをやりましょう。難しい事はありません。上記で述べた便秘対策をしながら、痔になった患部は常に清潔に保つようにしましょう。

自宅のトイレにおしり洗浄機能が付いていれば、排便後は綺麗に洗い流し、強く拭かず、優しく押さえるように拭きましょう。

いぼ痔で痛みや出血が無く、排便後にいぼが飛び出すだけの場合は、押し戻せるなら指で押し戻してみてください。出しっ放しよりも違和感が少しは楽になります。

なかなか排便できないからといって、長時間便座に座り続けるのもよくありません。肛門周りの血流が悪くなり痔を悪化させてしまいます。便が出ない場合は潔く諦め、また出直しましょう。

冷えは痔と便秘の大敵ですので、お風呂では疲れない程度にゆっくり温めてください。血行が良くなり、悪化が防げます。

痔を1人で悩まない

痔は、恥ずかしさから周りには言い辛いものですが、放っておくともっと酷い症状になったりしますし、不安ばかり抱えるのは妊娠初期の妊婦には良くありません。

どうか1人で悩まず、かかりつけの産婦人科の先生や助産師さんにぜひ相談してください。薬だけではなく、今後の対策も一緒に考えてくれます。

痔の事を知っていてもらえると、検診の時や分娩の時にも気に掛けてもらえます。多くの妊婦が経験する事です。痔は決して恥ずかしくありません。

痔に悩まされることなく楽しいマタニティライフを送りましょう。

【参考URL】

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