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妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)を予防する~血圧を下げる食事の取り方~

妊娠高血圧症候群は、以前は妊娠中毒症と呼ばれていました。

妊娠20週以降、分娩後12週までに、高血圧がみられる場合、または高血圧に蛋白尿を伴う場合に診断されます。

妊娠高血圧症候群はお母さんにとっても、赤ちゃんにとっても、生命の危険にさらされるような合併症を引き起こすことがあります。

妊娠すると、赤ちゃんにも酸素や栄養を送るために、体の血液量が増えます。血液が流れにくいと血圧も高くなりますし、赤ちゃんに酸素や栄養も送りにくくなります。

ですので、早い段階から、予防に取り組みましょう。そこで、妊娠高血圧症候群を予防する食生活について説明します。

妊娠高血圧症候群を予防する食生活

妊娠高血圧症候群の予防にはどのような食生活を送ればよいのでしょう?

  • 塩分を控える
  • カリウム・カルシウム・マグネシウムを摂取する
  • EPAで血液サラサラ流れやすく
  • 食べ過ぎない。

塩分の摂りすぎは血圧を上げる

塩分を摂りすぎると血圧があがるということは、良く聞きますよね。

なぜ、塩分を摂りすぎると血圧があがるのでしょう。

一つは塩分の濃度が関係します。

体には適した塩分の濃度があります。塩分を多くとると塩分の濃度が高くなってしまい、塩分の濃度を下げるために、水分を取り込もうとします。

しょっぱいものを食べるとのどが渇くのは、このせいです。

結果的に体内を循環する血液量を増やすことになるので血管の壁や心臓に負担をかけることになり、血圧があがります。

もう一つはホルモンの関係です。塩分を排出しようとして腎臓から血圧を上げるホルモンが分泌されるのです。

他にも塩分は血管の壁を硬くしてしまい血液を流れにくくするということもあります。

塩分は一日10g以内が好ましい

妊娠高血圧症候群になってしまった場合の食事療法では、塩分を一日7~8gに制限しますが、予防の段階では一日10g以内が勧められています。

一日10g以内といわれても、塩分10gという量を把握するのは意外と難しいです。一日10gは食塩だと小さじ2杯分です。

しかし、塩分は調味料にだけ含まれているわけではありません。加工食品にも含まれています。たとえば、うどんは一玉5.5gの塩分がふくまれていますし、ちくわは1本に3.0gの塩分が含まれています。

加工食品の塩分量はどのようにチェックする?

加工食品などには栄養成分表示がされています。食塩相当量で記載されていう場合は問題ありませんが、ナトリウム量(mg)で記載されている場合は食塩相当量(g)を計算する必要があります。

食塩相当量(g)=ナトリウム(mg)×2.54÷1000

で計算することができます。

外食での塩分量はどのようにチェックする?

外食ではどうしても、塩分もカロリーも高くなる傾向にあります。

大手チェーン店などではHPなどで栄養成分表示を行っているので、よく食べるものなどチェックしておくとよいですね。

私は職場の近くにマクドナルドと、すき屋があり妊娠中もよく利用しました。

ハム・ベーコンなどの加工食品は塩分が多いので、ハンバーガーなどのバーガー類は1つで塩分が2~3g程度です。

また、すき屋の牛丼は並で塩分が2.4gです。このようなことも、知っていると、サイドメニューを控えたりすることができるので、ぜひ、栄養成分表示をチェックしてみて下さい。

塩分を控えるための調理の工夫

塩分を控えるというと、味気のない食事を思い浮かべる方もいるかもしれませんが、そんなことはありません。

工夫次第で、少ない塩分でも、しっかり味のついたものを食べることができます。工夫のポイントをご紹介します。

  • きのこ・貝・昆布などの旨味のでる素材を利用する。
  • 酢・レモン・ゆずなどの酸味を利用する。
  • 香辛料・香味野菜・種実類を利用する。
  • 味を表面にからめるなど、調理法を工夫する。
  • 揚げ物・焼き物など香ばしさを利用する。
  • 減塩しょうゆ・減塩みそなどの減塩食品を利用する

旨味は塩味をひきたたせる

旨味のでる素材を利用することで、料理の風味がとても良くなり、塩味がなくてもおいしく食べることができるという意味ではありません。

かつお出汁は出汁だけを飲んだところでおいしくありません。

味噌や醤油といった塩味とあわせることでおいしくなります。

「出汁が効いている」というよく言いますが、出汁が効くというのは旨味成分に塩味が加わることで、旨味がよりひきたって効いてくるのです。

では旨味のでる素材を利用しても減塩にならないでは?と思うかもしれませんが、塩味が旨味をひきたたせると共に、旨味も塩味をひきたたせることがわかっています。

ですので、旨味を加えることによって、風味も豊かになりますが、塩分も減らすことができるのです。

ただ、市販「だしのもと」には、すでに塩分が添加されていますので注意が必要です。

酸味もまた塩味をひきたたせる

旨味と同様に酸味もまた、塩味をひきたたせることがわかっています。

これは同じ塩分濃度の2つの食塩水の片方に酢をいれて、飲み比べると、酢を入れた方が、塩味を強く感じられるということが証明されています。

また、酸味のさっぱり感そのものも、減塩の物足りなさを補うことができます。

酢には血圧を下げる効果もあります

そして酢の効果は味だけではありません。酢には血管を広げる効果があるのです。血管が広がると血液の流れやすくなり血圧も下がります。

また、酢にはコレステロールが作られるのを抑制する効果もあります。さらに、酢は疲労回復にも効果があります。

味だけではなく、香りも大事にしよう

味気がないと感じるのは、舌への刺激が足りないと感じるからです。

そこで、セロリのように香りの強い食材や長ネギ、大葉、生姜、などの香味野菜を使うことで、減塩による味気のなさを補いましょう。

生姜やわさびは、チューブに入っているものは、塩分がはいっているので、生のものを使う直前にすりおろしたり、刻んだりした方が香りや刺激が強く、よりおいしく感じることができます。

香ばしさで、味気のなさをカバー

お肉や魚に上手に焦げ目がついた時の香ばしさが、嗅覚を刺激して、味気のなさをカバーしてくれます。

また煎ったゴマを和えるなどすると、塩分が少なくてもおいしく食べることができます。

ナッツ類をプラスして、香ばしさだけでなく、食感を楽しむこともおいしく食べるコツです。

香ばしさはおいしいだけじゃない

この香ばしさはおいしいだけではありません。この香ばしい匂いというのは糖とアミノ酸が加熱によっておきるメイラード反応という反応によるものです。

そして、この反応によってできる匂いの物質をピラジン類といいます。このピラジン類には血液を流れやすくする効果があるのです。

血液の流れが悪いと、血圧が高くなりますので、血液が流れやすくなるということは血圧を下げる効果もあるのです。

【参考URL】

調味料のつけ方に気をつける

焼き物などは塩を振ってから、焼くと塩が中まで浸透して、食べた時に味が薄く感じてしまいます。

調理の時は塩をふらず、食べる直前に塩をふることで少ない量でも味が濃く感じられます。

醤油やソースなどは、かけずに量を決めて少量ずつ、つけて食べると良いでしょう。

スプレー式の容器に入った醤油を使うという方法もあります。スプレー式だと、かけた時に香りもひろがり、まんべんなく薄くかかりますので、少ない量でおいしく感じます。

減塩食品を利用しよう

減塩醤油や減塩味噌、最近は減塩ソルトなるものまであります。

減塩の定義は厚生労働省が決めており、塩分含有量が通常の製品の50%以下である必要があります。

醤油の場合は製造過程では塩分を必要とするため、醤油としてできあがってから、塩分を抜いています。

減塩味噌は米麹を増やしたり、ミネラル分が多くナトリウムの少ない塩を使ったりしています。

減塩ソルトは塩化ナトリウムを減らし、その分を塩化カリウムに変えるなどしています。

いずれにしても、減塩だからといって、たくさん使うと意味がないので、他の減塩の工夫と併せて使いましょう。

塩分(ナトリウム)を体の外に排出しよう

塩分を控えると共に、体内の余分な塩分を排出してくれるのがカリウムです。そして、カリウムの働きを助けてくれるのがマグネシウムです。

ただ、腎臓に障害がある場合は、カリウムを摂りすぎると排出できなくなり、高カリウム血症になる恐れがありますので、医師と相談してください。

カリウムが多く含まれる食材

アボガド、ひじき、バナナ、リンゴ、ほうれん草、枝豆、じゃがいも、など

マグネシウムが多く含まれる食材

あおさ、ひじき、ごま、アーモンド、くるみ、など

カリウムは、煮ると、煮汁に溶け出てしまうので、スープなど煮汁ごと食べられるように工夫しましょう。

おすすめはリンゴ酢

りんごにはカリウムが多く含まれています。

りんごから作ったリンゴ酢にもカリウムがたくさん含まれているので、塩分を体の外に排出してくれます。

また、酢には血管を広げてくれる効果も有りますので、血流を良くしてくれます。

ほんのり甘い風味が野菜との相性もよく、自家製ドレッシングにすると、塩分もおさえられ、なおかつ、おいしく野菜を食べることができます。

リンゴ酢ドレッシングの作り方

リンゴ酢とオリーブオイルを大さじ2杯ずつ器にとります。砂糖小さじ1杯、塩をほんの少し(小さじ1/5程度…約1g)、好みでこしょうを少し入れて出来上がりです。

カルシウムが不足すると血圧が上昇する

カルシウムが不足すると、骨のカルシウムが溶け出し、血管の細胞内に取り込まれます。

細胞内に取り込まれたカルシウムは、血管の筋肉を収縮させたり、血管の壁に付着して石灰化するなどして、血液の流れを悪くし、血圧を上昇させることがあります。

カルシウムは吸収率が高くないので、充分に摂っているつもりでも、体外に流れ出てしまっていることがあります。

ビタミンDにはカルシウムを体外に排出するのを防ぐ働きや、骨を壊す細胞の働きを抑える働きがあるので、ビタミンDとカルシウムと一緒に摂ることでカルシウムの吸収を高めることができます。

カルシウムが多く含まれる食材

チーズ、牛乳、干しエビ、ししゃも、あおさ、ひじき、ごま、など

ビタミンDが多く含まれる食材

しらす干し、にしん、さんま、煮干し、干ししいたけ、など

EPA(エイコサペンタエン酸)を摂取し血液を流れやすくしよう

EPA(エイコサペンタエン酸)は青魚に含まれる脂肪酸の一つです。

血小板の凝集作用を抑える働きや、血液中の中性脂肪を減らす効果があり、血流を良くしてくれます。薬品の成分としても使われています。

EPA(エイコサペンタン酸)が多く含まれる食材

さば、いわし、ぶり、さんま、など

食べ過ぎに気をつけよう。腹は八分目で健康的に

急激に体重が増加した人は、妊娠高血圧症候群になりやすいといわれています。そのため、妊娠中は適正に体重管理をすることが大事です。

食べる量が増えると、その分摂取する塩分の量も増えてしまいます。ゆっくり、良く噛んで食べるなど、満腹中枢を満足させる食べ方で食べ過ぎない工夫をしましょう。

  • 満腹中枢を満足させる食べ方
  • 野菜や海藻などカサの多い料理を先に食べる。
  • 咬む回数を意識して増やす。
  • ご飯を玄米や雑穀米などに変え、咬み応えのあるものにする。
  • お腹が空きすぎないようにする。

サプリメントなどの健康食品も上手に使いましょう

妊娠中は妊娠高血圧症候群だけではなく、貧血や便秘にもなりやすくなります。

栄養バランスの整った食事を摂ることはもちろんですが、サプリメントなどの健康食品を利用してみるのも良いでしょう。

ベルタの葉酸サプリや、美的ヌーボには、カリウム・カルシウム・マグネシウム・EPAといった血圧を下げるのに良い成分も配合されています。

妊娠高血圧症候群を予防する食生活について説明してきましたが、高血圧の予防は妊娠中に限ったことではありません。

高血圧は動脈硬化や虚血性心疾患、脳卒中などの原因にもなりますので、妊娠を機に家族全員の食生活を見直してみることをお勧めします。

塩分の排出を促す食材や血液を流れ易くする食材をとりいれ、塩分を控えながらも、おいしく食べられるよう工夫し、御家族みなさんが健康に、赤ちゃんを迎える準備ができると良いですね。

【参考URL】

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