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前期破水と早期破水は何がどう違うのか

1.混同しやすい前期破水と早期破水はどう違うのか?

前期破水や早期破水と聞くと、どちらも漢字の印象から通常よりも早く破水したのかなということは読み取れますが、どう違うのかいまいちピンとこないという方も多いと思います。

引用:NPO法人 お産子育て向上委員会 図版参照 (クリックすると拡大します。)

私自身、1人目の出産時には早期破水で入院し、2人目の出産時には前期破水で入院をした経験がありますが、それでも2つの言葉を混同してしまい、間違って使っていることも多々あります。

簡単に言うと、前期破水と早期破水の違いは分娩が始まっているかどうかの違いであり、卵膜(胎児側から羊膜、絨毛膜、脱落膜の3つの膜から成る)が破れて羊水が流出しているという状態に変わりはありません。

前期破水は、分娩つまりは規則的な陣痛がない段階での破水であり、早期破水は分娩開始から子宮口が全開大(10cm)になるまでに起こる破水を指します。

破水の時期によって、その後の経過や管理が異なる

前期破水も早期破水も、破水をしている状態には変わりありませんが、破水後に辿る経過が異なりますし、一般的に前期破水の方がより厳密な入院管理を要することが多くなります。

引用:wellcan 図版参照

早期破水の場合には、陣痛が始まっていますので感染予防をしながら、たいていは自然の経過に任せて分娩の進行を見守ります。

一方、前期破水では、破水が契機となって陣痛が始まる時には早期破水と同様の対応になりますが、陣痛が始まらない場合や赤ちゃんが未熟で妊娠を継続させたい場合等には、感染予防をした上で様々な処置が必要になります。

2.原因から見た前期破水と早期破水との違い

早期破水の場合、卵膜が脆弱であったり、胎児の大きさと子宮下部や骨盤の大きさが合っていなかったりすることで起こります。

また、陣痛が始まってもお母さんの子宮口がなかなか柔らかくならずに、子宮内圧の上昇に比べて子宮頸管や子宮口の開大が遅れる場合も、早期破水につながりやすくなります。

引用:インターネットホスピタル 図版参照

このように早期破水の場合には、分娩の進行に伴って破水の原因が生じてくるケースが多くなりますが、前期破水の場合では感染症や妊娠合併症、外部からの刺激が原因となるケースも多々あります。

前期破水の原因となる代表的な合併症には羊水過多症や切迫早産等があり、双子等多胎妊娠の場合にも子宮内圧が上昇しやすく前期破水のリスクは単胎に比べ大きくなります。

外部からの刺激については、咳をしたり、吐いたりといった際の腹圧上昇や重い荷物を運ぶなどお腹に力が入る動作、激しい性交渉等が前期破水の原因となり得ますので、注意が必要となります。

3.破水後の影響から見た前期破水と早期破水との違い

前期破水でも早期破水でも、羊水の流出に伴って赤ちゃんの四肢や臍帯が子宮外に出てしまう可能性があり、臍帯脱出となった時には胎児機能不全(赤ちゃんに十分な酸素がいきわたらず、赤ちゃんが弱って元気がなくなった状態)や胎児仮死を引き起こすリスクがあります。

また、規則的な子宮収縮が阻害されたり、胎児が産道を上手く降りられなくなったりと、分娩が遅延する可能性もあります。

ただ、早期破水の場合には分娩が始まっているために、前期破水に比べると感染のリスクは低いといえます。

前期破水で破水後、陣痛開始までに時間を要すると、その分感染のリスクは高まりますし、正期産に入っていないと胎児が未熟なまま生まれてくる可能性もあります。

この正期産(妊娠37週目以降)に入っていない前期破水については特に厳密な管理を要するため、preterm PROM (プレタームプロム:premature rupture of the membranes)といって、正期産以降の前期破水と区別されています。

【参考URL】

4.特に注意が必要なpreterm PROMって何?

前期破水の中でも、妊娠37週目以降になっていれば胎児は充分に成長しているので、陣痛が始まれば感染予防をしつつ、そのまま分娩になりますし、24~48時間待っても陣痛が来なければ子宮口に挿入するバルーンや陣痛誘発剤を使用することになります。

引用:プレママタウン 図版参照

preterm PROMと呼ばれる妊娠37週目未満の前期破水でも、妊娠34~37週の間で胎児の呼吸機能が発達していれば、正期産に準じたお産が可能だと考えられるため、37週目以降と同様の対応がとられることが多くなります。

早産のうち、その3~4割の原因がpreterm PROMによるとされています。

早産の中でも胎児が充分に成長していない妊娠34週未満のpreterm PROMの場合には、妊娠の継続が可能であれば感染防止のための抗生剤を使用しながら、子宮収縮を抑制する薬剤を用いていきます。

しかし、母体や胎児の状態によって妊娠の継続が困難だと考えられる時には出産の方針となることもありますが、その場合には低体重出生児の管理ができる大学病院や総合病院等の施設に紹介され、そちらでお産となるケースが大半です。

5.前期破水や早期破水予防のためにできること

原因にもよりますが、卵膜の脆弱化や早産等の妊娠合併症の場合には、前期破水や早期破水を予防することが困難なことも多いと思います。

ただ、切迫早産で安静を推奨されている妊婦さんは医師や助産師の指示をしっかり守ることが予防につながりますし、過度な腹圧を避けるために便秘にならないよう排便コントロールをする等できることもあります。

私が2人目を出産した時の前期破水は、重い荷物を移動させようと持ち上げた瞬間だったので、自分自身妊婦として基本的に守らなければならない事をしっかりと守っていれば、前期破水を防げたかもしれません。

私自身の反省からですが、妊娠経過が順調だからと安心して無茶をせず、医師や助産師の指示をしっかりと守っていただけたらと思います。

破水した時にどう行動するのか、シミュレーションも大事

予防しても、確実に防ぐことができない前期破水や早期破水ですから、仮に起こった場合にどう対応するかということもしっかりとシミュレーションして、少しでも心配の種を減らしていただきたいと思います。

破水自体が、おりものや尿漏れと間違えやすいことや、流出する羊水の量も流出した時の感じ方も人によって異なることを知っておきましょう。

人によっては仕事や主婦として忙しく働いていると微量な羊水の流出に全く気付かなかったということもあります。

少しでも破水かなと疑いを持ったら、感染予防のためにお風呂やシャワーには入らずに清潔なナプキンをあて、かかりつけの病院にすぐに連絡をするようにしましょう。

【参考URL】

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