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高齢出産での出生前診断は必要か考えよう

1.高齢出産について正しい知識を持とう、持ってもらおう

最近では、高齢出産をした芸能人のニュースがテレビや雑誌等で盛んに取り扱われていたり、不妊治療に何度も挑戦する有名人の体験談が公開されていたりします。

そのような中で、高齢出産とは何か、また高齢出産はなんとなくリスクが高いと知っていても、具体的な内容を知っている方は一握りだと思います。

妊娠・出産を望む女性であれば詳しく調べたりもするでしょうが、まだ若い方や男性の場合、なんとなくのイメージだけで高齢出産を捉えている方もいるでしょう。

妊娠や出産を望む女性はもちろん、そうでない女性やパートナーとなる男性も高齢出産の正しい知識を持ち、どうすれば高齢出産に臨む女性をサポートできるのか考えていただきたいと思います。

その1つとして、今回は高齢出産のリスクと出生前診断についてご紹介したいと思います。

2.何歳の出産から高齢出産になるの?

引用:シティリビング 図版参照 (クリックすると拡大します。)

日本産婦人科学会の定義によると35歳以上の初産婦が高年初産婦とされており、一般的に35歳以上で初めて子供を妊娠、出産することを高齢出産と呼びます。

高齢出産と聞くと、リスクが高いとかあまり良くないイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。

ただ、女性の社会進出に伴って晩婚化や初産の年齢は年々上昇傾向にあり、高齢出産は決して他人事だと言えるものではありません。

1人目を若くして出産した方にとってはあまり関係ない話だと思われることもありますが、経産婦であっても年齢と伴に進行する卵子の老化は避けられず、完全に無関係とは言えません。

日本産婦人科学会の定義には、高齢の経産婦に関する指摘はないものの、卵子の老化が招く流産や受精卵の染色体異常については高齢の初産婦とリスクの高さは変わらないという主張もあります。

また、年齢とともに生活習慣病等病気の保有率は上昇し、妊娠や出産に対するリスクは増加するため、高齢出産は決して初産婦だけが理解しておけばよい話ではありません。

3.高齢出産はどうしてリスクが高いと言われるの?

高齢になると母体が合併症を持つ確率もあがる

引用:高血圧下げ下げガイドライン (クリックすると拡大します。)

年をとれば、血管年齢も上がりますし、糖尿病や高血圧等の生活習慣病をもつ人も増えます。そのため、高齢であれば20代の頃よりも妊娠中の代表的な合併症である妊娠高血圧症候群にもかかりやすくなります。

妊娠高血圧症候群にかかると、お母さんにけいれんや脳血管障害が起こる等、母体側のリスクが高くなります。また、常位胎盤早期剥離といって赤ちゃんが生まれる前に胎盤が子宮から剥がれてしまい胎児の生命を脅かすということにもつながりますので、注意が必要となります。

高齢出産では卵子の老化が問題になることがある

引用:助産師の子育て術 図版参照 (クリックすると拡大します。)

高齢出産のリスクが高いと言われる理由の1つとして卵子や精子の老化が挙げられます。

卵子というのは非常に特殊な細胞からできていて、卵子の源となる細胞は女性がまだ胎児としてお母さんのお腹の中にいるうちに全て作られ、出生後に数が増えるということはありません。

女性が生殖機能を持つ年代になると、成熟した卵子が排卵という形で卵巣外に飛び出していくわけですが、その一方で毎日何十個もの細胞が減っていくといわれています。

そのような中で、年々卵子の基礎となる細胞は分裂を繰り返していき、分裂の過程で染色体が過剰となり、結果として染色体異常による流産や胎児が生まれながらにしてダウン症等染色体に関する病気を抱えるということにつながります。

このように高齢になるにつれて卵子の老化は進むわけですが、決して高齢=染色体異常や危険というわけではなく、個人差もあれば、妊娠や出産にはその他のリスク等も多々あるわけで、あくまでも確率の話ですから注意が必要です。

【参考URL】

4.出生前診断にはどんな検査があるの?

20代で出産するよりも40代で出産する方が、赤ちゃんに染色体異常が起こりやすいことが分かっているのですから、高齢出産に挑もうとする方で出生前診断を受けるかどうか悩んだ方も多いのではないでしょうか。

出生前診断には、超音波検査や母体血清マーカーテスト、羊水検査、絨毛検査があります。

また、2013年に日本でも認可された新型出生前診断(NIPT)といわれる検査もあり、母体血清マーカーテストと同様に採血検査なので比較的低リスクで簡単に行えるのですが、母体血清マーカーテストに比べて精度が高いとされています。

ただ、採血の検査で陽性になったとしても、あくまでも胎児に染色体異常がある可能性についてなので、確定診断を受けるためには羊水検査や絨毛検査といった検査を受ける必要があります。

もちろん、確定診断のための検査を受けるか受けないかは妊婦さんの意思で決めることができるので、合併症も考慮した上で、パートナーやご両親、ご家族とよく相談し決めていただきたいと思います。

5.出生前診断でわかる病気

通常の染色体は2本で対をなしていますが、分裂の過程等で1本になったり、3本になったりすることがあります。

出生前診断では、主に13番や18番、21番といった染色体が過剰となっていないかという確率を調べたり、実際に組織を採取して診断をしたりします。

引用:科学コミュニケーターブログ 図版参照

代表的な疾患でいうと、21番染色体が3本ある21トリソミー(ダウン症候群)が有名ですが、特徴的な顔つきや身体的成長の遅延、心疾患の合併等を引き起こしたりします。

前述した新型出生前診断(NIPT)が認可されたことで、比較的低リスクである採血検査でこのような染色体異常が診断できるようになり、この検査で陰性であった場合、胎児に染色体異常が存在しない確率は99.9%とも言われています。

一方、検査が陽性である場合、「胎児に染色異常が存在する可能性がある」という診断に留まるため、確定診断を望む場合には羊水検査や絨毛検査に進むことになります。

羊水検査も絨毛検査も、カテーテルや針を使用して組織を採取するわけですから、出血や感染、下腹部痛、流産等のリスクがあることと、組織を採取しても検査の段階で細胞が思う様に増えず診断がつかないという可能性があることも知っておきましょう。

疑問点についてはかかりつけの病院でしっかりと医師から説明を受けるようにして下さい。

6.あなたは出生前診断を希望しますか?

出生前診断は受けられる時期が限られている

出生前診断には超音波検査といったリスクのない検査から羊水検査といった高リスクの検査まで様々な検査が含まれますが、検査を受けられる時期や診断の信頼度等には大きな違いがあります。

検査を受けられる時期が異なるといっても、基本的には全ての検査が妊娠初期に受けるものとなりますので、妊娠を希望している場合には出生前診断を希望するかどうかを予め考えておいた方が良いでしょう。

検査結果が出た後のことについても話し合っておこう

私の場合、障害を持つ子どもたちが周囲にたくさんいる環境で働いていたので、妊娠前から出生前診断についてはパートナーとよく話し合っていました。

結果的に出生前診断を受けないことを自分自身で選択したのですが、検査を希望する場合には、時期が限られていることや検査の結果が出たらどうするのかをよく考えておく必要があります。

胎児に染色体異常の確定診断が出た場合に人工妊娠中絶といった手術を選択するケースも多いのが現実であり、出生前診断が生命の操作や障害者差別だと指摘する声もあります。

一方で、子どもが染色体異常を持っている場合、出産前に知識をつけて準備をしておきたいからという理由で出生前診断を希望する妊婦さんもおり、検査を希望する理由も人それぞれです。

ただ、妊娠を望んでいる方や今妊娠している方が、検査の存在を知らなかったり、受けるかどうか決められないままに時期が過ぎていたりということがないように、また、できる限り望むような妊娠・出産を迎えられるように、よく話し合い、考えていただきたいと思います。

【参考URL】

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